ソラダス測定運動の成功へ 実行委再開公害の現状を学ぶ

2015年12月16日

私たち住民の手で空気の汚れを調べ、行政などに対策を求める運動をおおむね5年に1度続けてきた「ソラダス運動」の取り組みも来年5月で7回目を迎えます。

この取り組みを成功させるために10月8日、医療生協など区内8団体と個人が参加し実行委員会の再開と事務局体制の確認を行い、「大阪の大気環境と被害者運動―過去・現在・未来」と題し学習しました。

講師の西川榮一・神戸大学名誉教授は、明治時代からの日本の工業化、戦前の石炭から戦後の石油へのエネルギー政策の転換による公害の歴史と、1978年5月に始まったNO2(窒素酸化物)測定運動に至る歴史的経緯を詳しく説明されました。

西川氏はさらに、今日、国・自治体や企業は「もう公害は終わった」かのような宣伝をしているが、2倍から3倍に緩められた環境基準の下限値は達成できていないこと、そのうえ最近話題になっているPM2・5については大阪府下全域で基準が達成されていないことなど、資料でわかりやすく示され、「大阪の大気汚染の状況は決して安心できる状況ではない」と強調されました。

学習会では、京都から最近引っ越しされてきた参加者が、大阪の空気の汚れが酷い状況を実感を込めて語っていました。