ノロウイルス~症状と潜伏期間、正しい予防方法~

2018年1月31日

看護師のワンポイントアドバイス
ノロウイルス~症状と潜伏期間、正しい予防方法~
しっかり予防!もし症状がでたら速やかに受診を!

 

1.ノロウイルスによる感染性胃腸炎とは?
症状:嘔吐・下痢・発熱(2~3日程度続く)
潜伏期間:通常24~48時間※嘔吐や下痢等の症状がある場合は、早めに医療機関に受診しましょう
ウイルスの特徴:人の腸管内のみで増殖するが、乾燥や熱にも強いうえに自然環境下でも長期間生存が可能。感染力が非常に強く、少量のウイルス(10~100個)でも感染・発症します。
感染経路:①生カキ等の二枚貝の生食や加熱不足の貝料理
②ノロウイルスに汚染された食品、飲料水
③手指、器具からの二次汚染
④吐ぶつ等を介して人から人への感染

 

2.ノロウイルスを予防するためには
♦加熱処理
食品の中心温度85℃以上で1分間以上の加熱を行えば、感染性はなくなるとされています。特に子どもや高齢者などの抵抗力の弱い方は、加熱が必要な食品は中心部まで加熱しましょう。
♦手洗い
調理を行う前、食事の前、トイレに行った後、下痢などの汚物処理やオムツ交換等を行った後(手袋をして直接触れないようにしていても)には、必ず行いましょう。
♦調理台や調理器具の殺菌
ノロウイルスの感染力をなくす方法には、加熱と次亜塩素酸ナトリウムがあります。注)
調理器具等は洗剤などを使用して十分に洗浄した後、次亜塩素酸ナトリウムで浸すように拭き、10分程度おいて、必ず水で洗い流すか水で濡らしたペーパータオル等でよくふき取ってください。
まな板、包丁、へら、食器、ふきん、タオル等は熱湯(85℃以上)で1分以上の加熱も有効です。
注)次亜塩素酸ナトリウムの取り扱いに際しては、必ず「使用上の注意」をよく確認してください。

 

3.感染した場合のふん便や吐ぶつの処理の仕方
①使い捨てのガウン(エプロン)、マスクと手袋を着用し、汚物中のウイルスが飛び散らないよう、ふん便、吐ぶつをペーパータオル等で静かに拭き取ります。
②拭き取った後は、次亜塩素酸ナトリウムで浸すように拭き取り、よく水拭きをします。
③オムツや拭き取りに使用したペーパータオル等は、ビニール袋に密閉して廃棄します。
④最後に、ていねいに手を洗います。
※ノロウイルスは乾燥すると空中に漂い、これが口に入って感染することがあります。ふん便や吐ぶつは乾燥しないうちに床等に残らないよう速やかに処理し、処理した後はウイルスが屋外に出て行くよう、十分に換気を行いましょう。